債務整理の基礎知識

過払い金請求にリスクはある?過払い金の発生条件を解説

過払い金請求にリスクはある?過払い金の発生条件を解説!

CMや広告でよく見かける過払い金請求。

気になっている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、過払い金請求の概要やメリット、リスクなどを解説していきます。

過払い金請求を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事を読んでわかること

  • 過払い金請求の概要
  • 過払い金請求するメリット
  • 過払い金請求のリスク
  • 過払い金請求の費用

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この記事を読んだ上で、過払い金請求の手続きをするか判断しましょう。

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過払い金請求とはどんな手続き?

過払い金請求とはどんな手続き?

過払い金とは、消費者金融・クレジットカード会社・大手デパートカードなどの貸金業者が取り過ぎていた利息のことです。

そして、払い過ぎていた利息の返金手続きのことを、「過払い金返還請求手続き」と言います。

 

過払い金請求は個人で進めることも可能ですが、時間や手間がかかるため司法書士や弁護士に依頼するのが一般的です。

この手続きは、「キャッシング利用者の権利」として裁判所にも認められています。

 

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法律的な知識が必要が必要となるため、個人での手続きは難しいです。

こんな方は過払い金が発生しているかも

こんな方は過払い金が発生しているかも

過払い金請求についてのCMを見て「自分にも過払い金があるかもしれない」と思っている方もいるのではないでしょうか?

 

過払い金が発生しているのは、【2010年6月17日以前】に借り入れを開始した方です。

なぜここまで細かく日付が決まっているのかというと、2010年6月18日に利息制限法・出資法が改正・施行されたからです。

 

改正前の利息制限法では、借入金の上限金利について以下のようにまとめられていました。

  • 借入金元本が10万円未満の場合は年20%
  • 借入金元本が10万円以上100万円未満の場合は年18%
  • 借入金元本が100万円以上の場合は年15%

 

これに対し、改正前の出資法の上限金利は年29,2%となっていました。

そのため、「利息制限法の上限金利と出資法の上限金利の間」の金利で払っていた場合、過払い金が発生することになったのです。

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この間の金利のことをグレーゾーン金利と言います。

 

利息制限法と出資法の改正後は、いずれも上限金利が年20%となったのでグレーゾーン金利が発生することがなくなりました。

そのため、法改正以降に借り入れをした方には、基本的に過払い金が発生することはありません。

 

過去に支払っていた金利が利息制限法の上限金利を超えていた場合、その差額が過払い金となり返還されます。

 

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借り入れをした時期が大切です。

過払い金請求のメリット

過払い金請求のメリット

過払い金請求をすることで、得られるメリットはどのようなものでしょうか。

ここでは、過払い金請求をすることで得られるメリットを紹介していきます。

過払い金請求のメリット①:払いすぎた利息が戻ってくる

最大のメリットは、払い過ぎていた利息が過払い金として返ってくることです。

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戻ってきた過払い金を生活費やほかの業者への返済に充てられるので、生活が楽になります!

 

過払い金がいくら返ってくるのかは、借りていた金額や借りていた期間によって大きく変わります。

過払い金請求のメリット②:ブラックリストには掲載されない

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過払い金請求をすると、ブラックリストに載ると思われている方もいるかもしれません。

しかし、完済している借金に対して過払い金請求をしても、ブラックリストに載ることはありません。

 

かつては、過払い金請求をすると信用情報に「契約見直し」や「弁護士介入」として登録されていたことがありました。

このことから、「過払い金請求をするとブラックリストに載る」と誤解されていることが多かったのですが、そもそも「契約見直し」や「弁護士介入」は事故情報ではありません。

 

現在では、「契約見直し」や「弁護士介入」すらも信用情報に登録されることはなくなっています。

 

完済済みの借金であれば、過払い金請求に特段のデメリットはありません。

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安心して過払い金請求ができます。

過払い金請求のメリット③:周囲に知られずに手続きできる

過払い金請求を司法書士や弁護士に依頼する場合、周囲に知られることなく手続きができることもメリットの一つです。

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過去とはいえ、借金をしていたことを周囲の人に知られるのは嫌ですよね。

 

過払い金請求を司法書士や弁護士に依頼すると、貸金業者とのやりとりは全て司法書士や弁護士が行ってくれるので、手続きに必要な書類などの郵便物は自分の元に来なくなります。

 

貸金業者から本人に連絡がいくこともないので、周囲に知られることなく手続きできます。

過払い金請求にリスクはある?

過払い金請求にリスクはある?

ここまでは過払い金請求のメリットを紹介してきました。

しかし一方で、過払い金請求に伴うリスクがあることも事実です。

リスクも理解した上で、過払い金請求をするようにしましょう。

返済中の場合ブラックリストに登録されるケースもある

完済済みの借金の場合はブラックリストに載らないと前述しましたが、借金を返済中の場合は注意が必要です。

というのも、借金を返済中の方が過払い金請求を行った場合、「任意整理」として扱われるため。

 

任意整理は事故情報が登録されることになるため、一般的に言う「ブラックリストに載る」という状態になります。

 

ブラックリストに載ると、カードローンや住宅ローン、クレジットカードの利用ができなくなってしまいます。

 

ただし、過払い金は借金の元金と相殺されるので、過払い金により元金の全てが相殺され完済状態になった場合には、事故情報が取り消されます。

 

借金の元金が残った場合は、事故情報が登録されてしまうので注意が必要です。

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借金返済中の方は、元金がいくら残っているのか確認しておくことをおすすめします!

請求先の貸金業社を利用できなくなる

借金を完済している場合や、過払い金請求によって元金が相殺され完済状態になった場合でも、リスクが発生する場合があります。

 

それは、過払い金請求をした貸金業者から新たな借り入れをすることができなくなる可能性があるという点です。

 

貸金業者はどの業者も社内で顧客リストを持っているので、事故情報は登録されませんが社内情報として「トラブルのあった顧客=ブラック顧客」として扱われる可能性があります。

 

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新たな取引ができなくなるかは貸金業者次第なので、リスクとして知っておくといいでしょう。

しかし、借り入れはできればしないのが一番良いので、「もうここからは借りない」という決意も込めて過払い金請求を行うことがおすすめです。

過払い金請求が遅くなると発生するリスク

過払い金請求が遅くなると発生するリスク

過払い金請求をした際のリスクを紹介しましたが、過払い金請求を行う前にも気をつけておかないといけないことがあります。

それは、発生していた過払い金が受け取れなくなってしまうことです。

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過払い金請求を行うのが遅くなった場合に発生するリスクもあります!

貸金業者が倒産したら請求できない

過払い金請求先の貸金業者が倒産してしまっていた場合、過払い金の請求ができなくなります。

かつて最大手の消費者金融であった「武富士」をはじめ、すでに倒産してしまっている消費者金融会社も多くあり、油断はできません。

 

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請求できる過払い金がある場合は、早めに請求しましょう。

時効により消滅してしまう

過払い金の請求は、いつまでもできるわけではありません。

過払い金請求ができるのは、「借金を完済してから10年以内」と定められています。

 

完済してから10年経つと時効が成立してしまうため、過払い金を取り戻すことができなくなってしまいます。

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取り戻せないリスクを避けるためにも、気づいたらすぐに行動しましょう。

滞納している場合は遅延損害金が発生することも

過払い金請求を行う際に、過去の返済時に返済の滞納・遅延があった場合、遅延損害金が発生してしまう可能性があります。

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その結果、過払い金の返還額が少なくなってしまうことも。

 

遅延損害金は、延滞した期間によって金額が変わってきます。

過去に滞納や遅延をしていた場合には、専門家に相談しましょう。

過払い金請求の手続きの流れ

過払い金請求の手続きの流れ

ここからは、実際に過払い金請求を行う際の流れを解説していきます。

過払い金請求は司法書士や弁護士に依頼することがほとんどなので、そちらの流れを記載します。

弁護士や司法書士に相談・依頼する

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まず、過払い金請求の業務を取り扱っている司法書士事務所や弁護士事務所に相談します。

その際に、貸金業者との取引期間や現在の借金残高など必要な情報を伝え、過払い金返還手続きが可能か判断してもらいます。

 

相談の結果依頼することになった場合には、司法書士・弁護士との間に委任契約を締結します。

 

委任契約を結ぶことで、過払い金請求の手続きを司法書士・弁護士が代行して行ってくれます。

 

完済している借金の場合は「過払い金返還請求」、返済中の場合は「任意整理」の手続きとなります。

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現在多くの事務所が無料相談を行っているので、気軽に相談してみましょう。

引き直し計算

依頼を受けると、過払い金の有無を調べるために引き直し計算が行われます。

引き直し計算を行うためには、資料としてこれまで全取引の経過を把握する必要があるので、貸金業者に対して取引履歴の開示を請求します。

 

貸金業者から取引履歴の開示を受けると、その資料をもとに引き直し計算を行い、過払い金の有無を確認します。

引き直し計算の結果、過払い金が発生していた場合は貸金業者に対して請求書が送付されます

 

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業者によっては、取引履歴の開示に2ヶ月近くかかる場合もあります。

債務者との交渉

請求書の送付後は、貸金業者との交渉を開始します。

司法書士・弁護士が返還金額や返還日などを貸金業者と交渉し金額を決定した後に、指定口座への入金が行われます。

 

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貸金業者との交渉が上手くいかない場合や交渉に応じない場合には、訴訟を提起する必要があります。

過払い金の返還

交渉で回収を行う場合は、比較的早い段階で過払い金が入金されるというメリットがあります。

しかし交渉の場合、返還される金額が本来の半額〜7割程度という提案をされることが多いです。

 

訴訟を提起した場合、すぐに和解案を出してくる貸金業者もあり、その場合の和解案は交渉の場合より高額であることがほとんどです。

しかし訴訟の場合、裁判期間が半年以上に及ぶなど時間がかかるというデメリットもあります。

 

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当初の想定以上に時間がかかる可能性も考えておきましょう。

過払い金請求の費用目安

過払い金請求の費用目安

依頼する事務所によって過払い金請求の金額は様々ですが、目安の費用相場として、以下を参考にしてみてください。

 

●相談料:30分〜60分で5,000円程度

司法書士や弁護士に相談したときにかかる費用。

※相談料無料の事務所もあります。

 

●着手金:1社あたり2万円

解決するかどうかにかかわらず、依頼した際にかかる費用。

 

●基本報酬:1社あたり3万円

過払い金の調査や計算、貸金業者との交渉など過払い金請求の手続きにかかる費用。

 

●解決報酬金:1社あたり2万円

返還された過払い金の金額にかかわらず、過払い金が返還され過払い金請求の手続きが終了したときに発生する費用。

 

●過払い金報酬

交渉の場合:返還金額の20%

訴訟の場合:返還金額の25%

過払い金が返還された場合に発生する費用。

返還された過払い金額に応じて変動します。

 

●減額報酬金:減額金額の10%

任意整理の際、交渉により借金が減額された場合に発生する費用。

減額できた金額によって変動します。

過払い金請求においては交渉による減額はないため、かからないのが一般的です。

 

このほかに、交通費や郵便切手代・収入印紙代・裁判をする際の手数料がかかる場合もあります。

また、事務所によって着手金や解決報酬金がかからないところもあります。

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事務所によって変わりますが、必要な報酬はおおよそ10万円程度〜を見ておきましょう。
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奨学金・リボ払い・カードローンの借金地獄と闘うアラサー借金男子。 2019年に任意整理をして、本気の借金返済を開始しました。 任意整理の体験談や借金生活について書いています。 ファイナンシャル・プランナー(FP)3級。全くプラニングできていませんけどねw 任意整理に関する疑問などありましたらSNSのDMから連絡ください。経験者としてお役に立てることもあるかと思いますので!
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